更年期のつらい症状を和らげる｜ホットフラッシュ・不眠・イライラへの鍼灸とセルフケア

更年期の不調は、主にホルモンバランスの変化と自律神経の乱れが関係しています。

① エストロゲンの分泌量の低下

• 卵巣機能が低下し、エストロゲン（女性ホルモン）が急激に減少。
• これにより、体温調整がうまくいかず、ホットフラッシュや発汗が起こる。
• 骨密度の低下や代謝の変化にも影響し、体調が不安定になりやすい。

② 自律神経の乱れ

• ホルモンの変化が自律神経に影響を与え、動悸や不眠、情緒不安定を引き起こす。
• ストレスが増えると、交感神経が過剰に働き、さらに症状が悪化することも。

③ 生活習慣の影響

睡眠不足、運動不足、過度なカフェイン摂取は症状を悪化させる可能性あり。卵のリズムを崩す可能性があります。

不規則な生活や偏った食事が、更年期の不調を強める要因に。

鍼灸は、ツボを刺激することで体のエネルギーバランスを整え、自律神経を安定させる効果があります。

① 百会（ひゃくえ）・足三里（あしさんり）・三陰交（さんいんこう）で自律神経を整える

• 百会（ひゃくえ）：ストレスを緩和し、自律神経のバランスを整える。
• 足三里（あしさんり）：胃腸の働きを助け、全身の血流を促進。
• 三陰交（さんいんこう）：ホルモンバランスを整え、冷えやむくみを改善。

② 血行促進とホルモンバランスの調整

• 鍼灸の刺激で血流を促し、冷えを緩和。
• ホルモンの分泌をサポートし、心身のバランスを整える。

③ リラックス効果でストレス軽減

不眠や情緒不安定を和らげ、快適な日常をサポート。

副交感神経を優位にし、気持ちを落ち着かせる。

ホットフラッシュ（のぼせ・発汗）

• 突然の顔や首のほてり、寝汗が多くなる。
• 人前での発汗が気になり、外出を避けるようになる。

動悸や息切れ

• 何もしていないのに心臓がドキドキする。
• 少しの運動でも息が切れやすく、疲れやすい。

寝つきが悪い、眠りが浅い

• 夜中に何度も目が覚めてしまう。
• 朝起きた時に疲れが抜けていない。

イライラや情緒の不安定

• 些細なことで怒りっぽくなる。
• 涙もろくなったり、感情の起伏が激しくなる。

慢性的な疲労感や倦怠感

• 何をするにも気力が出ず、動くのが億劫になる。
• 朝起きても体が重く、やる気が起きない。

冷えやむくみ

• 足先や手先が常に冷えている。
• 夕方になると足がむくみやすく、靴がきつく感じる。

これらの症状に悩んでいる方は、生活習慣の見直し

鍼灸とあわせて、日常生活でできるセルフケアを取り入れることで、症状をより緩和できます。

自律神経を整える呼吸法とヨガ

• 4秒吸って8秒かけて吐く「4-8呼吸法」を1日5分実践。
• 朝の軽いストレッチやヨガポーズ（キャット&カウ、チャイルドポーズ）を行う。
• 副交感神経を優位にし、ストレスを軽減。
• 簡単なストレッチやヨガを習慣化する。

カフェインを控え、ホルモンバランスを整える

• コーヒーや紅茶を控えめにし、ノンカフェインのハーブティー（ルイボス、カモミール）を取り入れる。
• 甘いものやアルコールも適度に抑え、血糖値の急激な変動を避ける。

冷えを防ぐ温活習慣

• 毎晩の入浴時に湯船につかり、40℃前後の温度で15分間リラックス。
• 腹巻やレッグウォーマーを着用し、特に下半身を冷やさない。
• お灸を使って三陰交や足三里を温める習慣を作る。
• 足元やお腹を温めるために、腹巻や靴下を着用。
• 温かい飲み物や食事（スープや根菜類）を意識して摂る。
• お灸で三陰交や足三里を温め、血行を促進。

睡眠の質を向上させる

• 毎晩決まった時間に寝る習慣をつける。
• スマホやテレビの使用を寝る1時間前には控え、睡眠環境を整える。

更年期に適した運動

• 毎日15〜30分のウォーキングで血行を促進。
• 軽いスクワットやピラティスで筋力を維持し、代謝を上げる。
• ヒップリフトや骨盤回しなど、骨盤を整えるエクササイズを取り入れる。
• ウォーキングや軽い筋トレで代謝を維持。
• 骨盤周りをほぐすストレッチで、冷えを改善。

更年期の不調は、ホルモンバランスや自律神経の乱れが大きく影響しています。 しかし、適切なケアを行えば症状を緩和し、快適な日常を取り戻すことが可能です。

鍼灸治療は、自律神経を整え、ホルモンバランスを調整することで、更年期の不調を軽減する効果があります。

「このまま我慢するしかないの？」と感じている方は、ぜひ一度鍼灸を試してみませんか？

生活習慣を見直しながら、無理なくできるケアを取り入れ、更年期を穏やかに乗り越えましょう。